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はじめての屋久島。その5


朝。
4時半に宿の前でガイドさんと待ち合わせ。

まだ星がチカチカとしている。
靴ひもはゆるめでしばり、重い荷物をごりっと背負う。
体調などのアンケートを書き込む。頭痛が少しある。けど
緊張でドキドキの方が大きい。
ガイドさんの車にのりこみ、数十分。
結構みんな飛ばす。たまに野生の動物が飛び出すこともしばしばという。

シーズン中なので、マイカー規制のため途中からは専用のバスに乗り込む。
この島に、こんなに人がいたのか?
というくらいの人が並んでいた。
一本、また一本と暗闇の中に大きなバスがやってきては出ていく。
チケットはガイドさんがすでに手配済。
そうそう、忘れてはいけないお弁当の手配もガイドさんが済。
(ご自分で行かれる方はそれぞれ事前に用意してくださいね♪)

少し夜が明けてきたころに到着。
準備運動もそこそこにいざ出発!

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しばらくはトロッコ道を歩く。
天気は曇り。
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雨はいつ降りだしてもおかしくない。
屋久島の天気。
おニューのGRを濡らすまいと
リュックの方から下げたケースにジップロックを入れ、2重にカメラを守れるように
工夫。とりだすのもまぁまぁなので、結構お気に入り。

しかし、カメラを出す時間は限られていた。
歩くことに集中しないと危ないから。
橋から落っこちた人はだいたいカメラを構えていた人。
なぁんて話を聞くと、出したくても出せなくなる。

撮るときは、きちんと周りを見て、立ち止まって撮る。
そういったスタイルでの撮影となった。
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まるでもののけ姫の世界!
というのも屋久島の自然はもののけ姫の世界の参考になっているそうだ。
この岩からアシタカが。あちらの岩にはサンが。
掛け合いをしている姿が目に浮かぶ。
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屋久島の森が似合う山ガール&ボーイを眺めながら朝ごはん。
なんと廃校跡だという広場にて。
こんな森の奥地に小学校があったなんで驚き!
かつて林業が盛んだったころ、熊本県などから移ってきた人たちが
作った集落があり、トロッコに乗って小学生が学校に通ってたのだとか。
面白いなぁ。
その集落跡を横目に歩く。
しかし、その文明は緑の生命によって埋め尽くされ、
もうその匂いがしない。文明なんて、ほっておけば自然に還るだけなんだと
教えられているような感覚がした。

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森は、苔で覆われ、
潤っている。

吸い込む息が、緑色な気がする。

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肺が、体が
緑に苔むしてく。
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上がる息、重くなる足。
けど、それよりも。感動と満たされるものの方が私は大きくて
どんどんどんどん歩ける。
出会うすべてに感動している。
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かわいらしいはぁとはウィルソン株。
その大きな切り株の内部から空を見上げるとある一点だけはぁとにみえるという
自然の楽しみ方っていろいろあるもんだ。

いくつもの階段を上り、下り、
時に山の恵みに潤いを分けてもらい(丸くっておいしいお水でした。)
休憩して汗をぬぐい。
そして最終ゴールは、
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縄文杉のおじさん。
やっと会えた~♪
テラスのような柵越しに眺める。
じかに触れることは今は禁止されている。
おっきくてりっぱでやわらかい木だな~とほっとする。
そして、ここまで来れたことにほっと一息。
周りの人がみんな笑顔。
なんだか不思議な光景だった。

ほっとしたらおなかがすいてくる。
もうすこしでお昼という時間。お昼ごはんでエネルギー補給して
後は帰るだけ♪

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ガイドさんに入れてもらったインスタントコーヒーがやけにおいしい。
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あーっ
ヤクシカ~~~~♪
これで大人のサイズ。ちょっとこぶり。
さーかえるかえろ~っと油断は大敵。
ほっとしている分からだがちょっと疲れを感じたり、ふらふらしはじめる。
山を下りてトロッコ道に帰ってきたころには眠気がおそってきた。
枕木と枕木のリズム。
ザックザック、トントン。ザックトンザックトン。
ガイドさんが号令をかける。
「先頭、替わりばんこでいきましょ♪」
微妙な緊張感。それまでガイドさんについていってただけで
周りの景色に注意がいってなかったのかも、と気がつく。
自分の歩き方でパーティの見えるものも、安全も変わってくるんだな。
その時初めて自分でこの地を歩いている、という気になった。
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やがて開けてきて、森も浅くなっていく。
からだがきつかったのは登りよりも下り。
帰り道が本当に長く、きつかった・・。
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バス発着所にたどりつき、妙な高揚感でいっぱいになる。
にやりにやりと仲間と笑う。
でもくたくたなのでわははやったーというかんじにならない。
にやにやするだけ。笑

体の中の緑を感じながら帰りのバスを待った。


by na10_photo | 2011-11-06 22:20


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